京都大学がスマホアプリと週1日断食を組み合わせた12週間の減量プログラムを開発、予備試験で体重減少を確認
京都大学大学院医学研究科の研究グループが、スマホアプリでの体重管理支援と週1日の置き換え食を組み合わせた12週間のオンライン減量プログラムを開発した。
過体重・肥満の成人を対象とした予備的ランダム化比較試験の結果、統計学的に有意な体重減少と約8割の継続率が確認され、重篤な副作用のない安全性も示された。
アプリと配食を組み合わせた減量プログラムで体重減少を確認
京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻予防医療学分野の野田貴志博士後期課程学生、島本大也特定助教(研究当時、現:講師)、石見拓同教授らの研究グループは、スマートフォンアプリによるメッセージング・体重管理と、週1日のファスティング(置き換え食の配食)を組み合わせた12週間のオンライン減量プログラムを開発した。研究グループは、日本の過体重・肥満の成人を対象に予備的ランダム化比較試験を実施し、有効性、実現可能性、安全性を評価した。
その結果、プログラムを利用した群では統計学的に有意な体重減少が認められた。プログラムの継続率は約8割に達し、重篤な副作用が生じることなく実施できたことが確認された。研究成果は2026年1月26日、国際学術誌『JMIR mHealth and uHealth』にオンライン掲載された。
従来の断食療法における継続の難しさが背景
過体重や肥満は重大な健康課題として位置づけられており、間欠的ファスティングを含む断食療法は減量法の1つとして関心を集めてきた。一方で、従来の断食療法は空腹感が強く生じることから、実践を継続することが難しい点が課題とされていた。
本研究グループは、近年注目されているモバイルヘルスの技術と間欠的ファスティングを組み合わせることで、この継続の難しさに対応する手法を検討した。具体的には、週1日のみファスティングを行う日を設け、その日の食事を置き換え食として配食することで空腹感による負担を抑えつつ、スマートフォンアプリによるメッセージング・体重管理を通じて日々の実践を支援する構成とした。多忙な生活を送る成人であっても取り組みやすい設計を意図した点が、従来の断食療法との位置づけの違いとなっている。
事実関係の整理
- 情報の種類:予備的ランダム化比較試験
- 発表元:京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻予防医療学分野
- 対象:日本の過体重・肥満の成人
- 介入内容:スマートフォンアプリでのメッセージング・体重管理と週1日の置き換え食配食を組み合わせた12週間のオンライン減量プログラム
- 主要結果:プログラム利用群における統計学的に有意な体重減少、約8割の継続率、重篤な副作用のない安全性
- 掲載誌:『JMIR mHealth and uHealth』(2026年1月26日オンライン掲載)
参考文献