国立成育医療研究センターなど5機関が小児がんゲノム検査の有用性を確認──JCCG-TOP2の結果を整理
国立成育医療研究センターや国立がん研究センターなどの研究グループは、小児がん患者204人を対象にゲノムプロファイリング検査の有用性を検討した多施設共同臨床研究「JCCG-TOP2」の結果を公表した。
これまで成人がんを主な対象として設計されてきたゲノム検査が、小児がんの診断補助や予後予測、薬剤選択にも幅広く役立つことが確認されたとし、日本小児がん研究グループ(JCCG)の協力のもと全国的な連携体制を確立したと発表している。
小児がん204人を対象にゲノム検査の有用性を確認
国立研究開発法人国立成育医療研究センター小児がんセンターの加藤元博(東京大学医学部附属病院小児科と兼任)・松本公一、国立研究開発法人国立がん研究センターの田尾佳代子・市川仁・鈴木達也らの研究グループは、日本小児がん研究グループ(JCCG)との共同研究として、小児がんに対するゲノムプロファイリング検査の有用性を評価する全国規模の多施設共同臨床研究「JCCG-TOP2」を実施したと発表した。
研究では204人の小児がん患者を対象にゲノムプロファイリング検査を行い、診断補助や予後予測、薬剤選択といった精密な治療選択に幅広く役立つことが明らかになったと報告している。あわせて、JCCGの協力を得て、小児がんへのゲノム医療を全国で進めるための連携体制を確立したとしている。
成人がん向け検査を小児に応用する上での課題
ゲノムプロファイリング検査は、これまで主に成人のがんを対象として設計されてきた経緯があり、小児がんに特徴的な遺伝子の変化を十分に捉えられないことが課題として指摘されてきたと説明されている。今回の研究は、この課題を踏まえ、小児がんという領域に対して検査の有用性を確認するとともに、実際の診療に組み込むために必要な連携体制や人材育成の在り方を検討したものと位置づけられる。
研究グループには、国立成育医療研究センターや国立がん研究センターに加え、国立大学法人東京大学医学部附属病院、国立健康危機管理研究機構(Japan Institute for Health Security:JIHS)国立国際医療センター、オールジャパンの小児がん研究団体である日本小児がん研究グループ(JCCG)が関わっており、複数の医療研究機関が連携する形で全国的な枠組みを構築した点が、本研究の位置づけとして示されている。
事実関係の整理
- 情報の種類:多施設共同臨床研究の結果発表
- 公表元:国立成育医療研究センター、国立がん研究センター、東京大学医学部附属病院、国立健康危機管理研究機構(JIHS)国立国際医療センター、日本小児がん研究グループ(JCCG)
- 試験名:JCCG-TOP2
- 対象:小児がん患者204人
- 主要な確認事項:ゲノムプロファイリング検査による診断補助・予後予測・薬剤選択への活用、全国的な連携体制の確立
- 掲載誌:『Cancer Science』
- 発表日:2025年12月16日
参考文献
国立健康危機管理研究機構「小児がんに対するゲノムプロファイリング検査の有用性を確認 オールジャパンの連携体制を確立し全国の小児がん患者さんに精密医療の提供へ」
https://www.jihs.go.jp/content4/pressrelease/2025/20251215090023.html