研究

東北大学が脳腫瘍PET検査の短時間撮像を検証──3分間でも臨床応用可能な画質を確認

病気の克服を目指す研究動向。写真はイメージです。(写真:Adobe Stock)

 脳腫瘍の診断に用いられるメチオニンPET検査は、画質確保のため10分程度のスキャン時間が推奨されてきた。東北大学の研究グループは、高性能な半導体検出器を搭載したPET/CT装置と画像再構成技術を組み合わせることで、3分間のスキャンでも臨床応用可能な画質が得られることを示した。

 研究グループは、スキャン時間を10分、5分、3分の3通りに設定し、それぞれで取得した画像の画質を比較した。この結果は学術誌『Applied Sciences』に掲載された。

メチオニンPET検査、3分間のスキャンでも画質を確認

 東北大学大学院医学系研究科の猪又嵩斗大学院生と千田浩一教授(放射線検査学分野・災害放射線医学分野)らの研究グループは、高性能な半導体検出器を搭載したPET(Positron Emission Tomography)/CT装置(以下、SiPM PET/CT装置)を用い、脳腫瘍の診断に用いられる11C-メチオニンPET検査(以下、メチオニンPET検査)の画像を10分、5分、3分の3通りのスキャン時間で取得し、画質を比較した。ファントムおよび臨床データを用いた評価の結果、分解能補正を行うことで、スキャン時間が3分の場合でも臨床応用が可能とされる画質が得られることが示された。

検査時間短縮が検討されてきた背景

 メチオニンPET検査は、ブドウ糖代謝を反映する一般的なPET検査とは異なり、アミノ酸代謝を反映する検査として脳腫瘍の診断に用いられてきた。画質を確保する目的から、従来は10分程度のスキャン時間が推奨されており、スキャン時間の短縮は画質低下の要因になるとされてきた。

 一方で、検査時間の短縮は患者の身体的負担の軽減や検査の効率性向上につながる可能性があるため、検出器の高性能化に伴う撮像条件の見直しが検討課題となってきた。今回の研究は、半導体検出器を搭載したPET/CT装置における検査プロトコルの検討の一環として位置づけられる。

事実関係の整理

  • 情報の種類:医学研究(PET画像診断に関する研究)
  • 公表元:東北大学大学院医学系研究科
  • 対象:SiPM PET/CT装置を用いたメチオニンPET検査の画像(ファントムおよび臨床データ)
  • 主要指標:スキャン時間(10分・5分・3分)ごとの画質、分解能補正の有無による違い
  • 留意点:評価はファントムおよび臨床データに基づくものであり、装置や施設の条件によって結果が異なる可能性がある

参考文献

東北大学プレスリリース「脳腫瘍PET画像を1/3のスキャン時間で 短時間でも臨床応用可能な画質を維持」
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2025/12/press20251204-04-pet.html


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